【演者】 望月 祐輔 先生(日本医科大学)【演題】Combinatorial CRISPR/Cas9アプローチによる軟骨特異的遺伝子Sox9を制御するエンハンサー、及びその転写複合体の解明

第23回システム発生・再生医学分野セミナー 日時:平成30年7月20日(金)16時00分-17時00分 要旨:軟骨細胞の分化や発生に必須の転写因子としてSOX9 (SRY-box9) が挙げられる。SOX9遺伝子もしくはその周辺の突然変異により先天性骨形成異常症を引き起こすことが知られており、SOX9上流約2Mbまでの遺伝子間領域においていくつかのエンハンサー領域が報告されている。しかしながらエンハンサー領域や上流遺伝子を同定する手法に関しては困難な点も多く、現在でも完全には解明されていない。今回我々はCRISPR/dCas9によるクロマチン免疫沈降法と次世代シークエンサーを用い、Chromosome Conformation Captureでのプロモーター・エンハンサーアソシエーション、また転写抑制作用のあるSIN3AとdCas9のfusion-proteinによるエンハンサー活性抑制の証明、さらにはトランスジェニックマウス・ノックアウトマウスの解析を通じて、Sox9の肋軟骨部位特異的エンハンサーがSox9上流1Mb付近に存在することを突き止めた。また同様の手法で肋軟骨特異的エンハンサーを含んだ転写複合体に対しクロマチン免疫沈降法-質量分析を行い、転写因子Stat3がそのエンハンサーを介してSox9の発現を制御していることを突き止めた。我々の発見により、これまで未知であったエンハンサー、転写因子同定への道が開かれるとともに、先天性骨形成異常症の病態解明へとつながる可能性がある。 Combinatorial CRISPR/Cas9 approach to elucidate a far-upstream enhancer complex for tissue-specific Sox9 expression(Developmental Cell in press)

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