軟骨遺伝子疾患の原因遺伝子であるSox9の発現システムの解明ー先天性骨軟骨形成異常症の病態解明へ向けた発見 ーをDev Cellに発表SOX9 は、性分化や軟骨細胞の分化に必須の役割を持つ転写因子であり、その SOX9 遺伝子もしくは そのエンハンサーの突然変異により、先天性骨軟骨形成異常症 (キャンポメリックディスプラシア)が 引き起こされることがわかっていました。今回研究チームは、CRISPR/Cas9 を用いたゲノム編集技術を複数の研究手法(クロマチン免疫沈降 (ChIP)と次世代シークエンサーおよび質量分析、エピジェネティックスな編集制御、エンハンサーのノッ クアウトマウスの作成・解析)と組み合わせることによって、マウスの肋軟骨部位に特異的なエンハン サー (Rib Cage Specific Enhancer: RCSE) が Sox9 遺伝子から遠く離れた 1Mb 付近に存在し、これが 転写因子 Stat3 によって制御されることをつきとめました。この発見は、キャンポメリックディスプラシアやアキャンポメリックディスプラシアといった先天性骨軟骨 形成異常症の病態解明へとつながる可能性があります。 【論文情報】掲載誌:Developmental Cell論文タイトル:Combinatorial CRISPR/Cas9 approach to elucidate a far-upstream enhancer complex for tissue-specific Sox9 expression.
SOX9 は、性分化や軟骨細胞の分化に必須の役割を持つ転写因子であり、その SOX9 遺伝子もしくは そのエンハンサーの突然変異により、先天性骨軟骨形成異常症 (キャンポメリックディスプラシア)が 引き起こされることがわかっていました。今回研究チームは、CRISPR/Cas9 を用いたゲノム編集技術を複数の研究手法(クロマチン免疫沈降 (ChIP)と次世代シークエンサーおよび質量分析、エピジェネティックスな編集制御、エンハンサーのノッ クアウトマウスの作成・解析)と組み合わせることによって、マウスの肋軟骨部位に特異的なエンハン サー (Rib Cage Specific Enhancer: RCSE) が Sox9 遺伝子から遠く離れた 1Mb 付近に存在し、これが 転写因子 Stat3 によって制御されることをつきとめました。この発見は、キャンポメリックディスプラシアやアキャンポメリックディスプラシアといった先天性骨軟骨 形成異常症の病態解明へとつながる可能性があります。 【論文情報】掲載誌:Developmental Cell論文タイトル:Combinatorial CRISPR/Cas9 approach to elucidate a far-upstream enhancer complex for tissue-specific Sox9 expression.