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「哺乳類と鳥類におけるSOX9機能の保存性の比較解析」― 軟骨形成と精巣形成でそれぞれの保存性を持つ ―をScientific Reportsに発表

SOX9 (SRY-box9)は、哺乳類の性分化や軟骨形成に必須の役割を持つ転写因子です。ヒトでは、SOX9 遺伝 子の突然変異は重篤な骨格形成異常や性転換を引き起こすことが知られており、SOX9 遺伝子の機能や疾病との関連についてはヒトやマウスを使った研究が精力的に行われてきました。今回、東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科システム発生再生医学分野の淺原弘嗣教授と基礎生物学研究所生物機能解析センターの重信秀治教授による研究グループは、国立成育医療研究センター研究所、東京大学定量生命科学研究所、 山形大学医学部メディカルサイエンス推進研究所、広島大学両生類研究センターらのグループとの共同研究で、ChIP-seqという手法を用いて、哺乳類のマウスと鳥類のニワトリの間で軟骨形成および精巣形成における SOX9 の働きを比較しました。その結果、軟骨においては 2 分子のSOX9 が複合体を形成して SOX 配列が 2つ並んだパリンドローム配列に結合する一方で、精巣では SOX9 は単独の SOX 配列に結合するという、 細胞種特異的な結合形式が、マウスとニワトリに共通に見出されました。さらに、この 2 種の生物間での SOX9 の標的遺伝子群の保存性は、軟骨形成では高いが精巣形成では低いということが分かりました。これらの知見は、脊椎動物における SOX9 転写因子の機能と遺伝子発現制御の進化について新たな洞察を与えるものです。

掲載誌: Scientific Reports

論文タイトル: :Comparative analysis demonstrates cell type-specific conservation of SOX9 targets between mouse and chicken.

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