
Strategy & Technology

◼️ ヒト遺伝学分野
私たちは、最先端のゲノム科学とAIを融合させ、運動器疾患の未解明なメカニズムに挑みます。腱、筋肉、靭帯、滑膜といった多様な運動器組織において、ゲノム上のわずかな違い(SNVs)がどのように疾患感受性を生み出すのか。RNA、クロマチン動態、空間組織情報などのマルチオミクス解析を駆使し、まずは変形性関節症の全容解明を目指し、将来的にはあらゆる運動器疾患へとマルチモーダルな展開を進めていきます。 私たちが見据えるのは、その先の未来です。「運動器版Alpha Genome」という次世代のデータ基盤の創出や、基盤モデル「Evo2」を用いた比較ゲノム学的進化解析を通じて、東京科学大学の主目標 "Visionary Initiatives" を体現する "Future Intelligence" の中核として、次世代の運動器医学を力強く牽引していきます。
■ 創薬分野
腱や歯根膜・軟骨など幅広く運動器疾患を標的としたアカデミア創薬を、AIおよびゲノム編集技術を用いたマウス実験の双方を用いた戦略により実現します。HiBiTシステムを用いた化合物スクリーニングシステム (Uchida, Matsushima et al, FEBS Letter 2021)をベースとして、Alpha FoldなどのAIによる化合物標的探索、およびマルチオミクス解析等の多面的アプローチから、より運動器疾患治療に有効な化合物の探索、および遺伝子制御メカニズムの解明を目標とします。
■ 発生・再生分野
i) エンハンサーのダイナミズムを生化学と遺伝学をあわせたアプローチで解析するプロジェクト、ii) オリジナルの転写因子のデータベースを基盤として、筋・腱・骨格の発生再生メカニズム、RNA階層での新たなホメオティック制御機構、四肢パターン形成における極性決定メカニズムの解析を中心に行います。
特に近年発展しつつある"CUT&RUN"、"CUT&TAG"のテクノロジーを用いた解析を中心に、転写因子による四肢・体節の形成メカニズムを明らかにするプロジェクトに現在力を入れています。
■ 炎症疾患分野
iii) miRNAを中心としたノンコーディングRNAおよびRNA結合タンパクによるネットワーク解析のためのオリジナルのスクリーニングシステムを基盤として、RNA階層にある新しい分子機序を解析します。
またこれらの知見をもとに、RNA階層を介した炎症制御を行う新規人工核酸製剤の創出も狙いとします。


